気まま映画・俳優語り

60年代邦画大好き女子による、※個人の感想※に満ちた映画と俳優語り

「太陽を盗んだ男」

みんな沢田研二好きかい?

\大好きーーーーーーーーーー!!!!/

わかるぅ〜〜〜というわけで今日はちょっと時代が新しくなってこちら

太陽を盗んだ男

1979年/東宝

 

【映画】

監督:長谷川和彦

主演:沢田研二

中学校の理科教師・城戸誠(沢田研二)は原子力発電所からプルトニウムを盗み出し、自宅で原爆を作る。出来上がった原爆を抱え、これがあればどんな風に世界を自分の思った通りに動かせるか考えるが・・・

 

長谷川和彦監督×沢田研二の名作です。この映画の4年前に作られた同監督、同主演悪魔のようなあいつも言い表せないほど好きなドラマです。

どちらの作品も、平凡で退屈な暮らしに飽きている沢田研二が非凡なものを手に入れ特別な人間になろうとするというテーマ。

沢田研二」である時点で平凡じゃねえだろと思わないでもないですが、異様なまでにその設定がぴったりと彼のシルエットに重なるのを見ると、長谷川和彦監督は沢田研二さんのことを深く愛し理解していたのではないかと思わされます。

太陽を盗んだ男」の城戸誠、「悪魔のようなあいつ」の可門良を通して、息つく間もないほど売れっ子大スターとなった「沢田研二」の繊細さや寂しさ、悩み苦しみが少しだけ見えてくるような気がします。

 

映画・ドラマと同時の話になってしまいますが、どちらの作品も主人公が最終的に「どう死ぬのか」という、主人公が死ぬまでを追うような部分も意識できます。

美しいものが美しいまま死ぬの、いいよね・・・。私も沢田研二主演で映画作るなら最後死ぬ物語にするもの・・・。長谷川和彦監督もそうなんかな・・・いい酒が飲めそうな気がする・・・。

 

原爆作りの犯人を追う刑事役に菅原文太さんが出演されています。一部では、犯人と刑事の普通とは違うゾーンへ1歩踏み込んだ関係性・・・ある種のBL映画みたいな説もあるそうですが、その辺は自分にはわからないです。

 

【俳優】

 

俳優としての沢田研二さんを見ると、一体この人はどれだけの才能を持っているんだと、なんなら若干引きます。

もちろんたくさんの努力を重ねてきたことだと思いますが、「タレント」って本来こういうものだなと改めて感じます。単純に売れてるから、人気だから、スターだからと言って映画に出したってただの歌手にここまでの芝居ができるとは思わないです。

共演されている菅原文太さんと並ぶシーンでも、全く引けを取らない演技力。

アイドル・沢田研二とはまた違った彼の世界を知ることができます。顔がいいとか、スタイルがいいとか、そんなん関係ないよ!本当にただただすごい!

とはいえ、劇場の大きなスクリーンで躍動する沢田研二さんを見ているとあれですね、奈良の大仏に拝んでいるような気持ちになります。沢田研二は宗教

 

今回もう一人注目したいのは、序盤に登場するバスジャック犯を演じる伊藤雄之助さん。

1980年に亡くなっているので、この映画ともう1本80年に公開された映画への出演が最後となっています。

非常に個性的な俳優さんで、今作での演技もまさに「怪演」

脇役としての存在感もさることながら、岡本喜八監督「ああ爆弾」や渋谷実監督「気違い部落」では主演俳優として出演しています。

主に東宝の映画を見ていく上ではチェックしておくと非常に素晴らしい俳優さんです。

また違う機会にも注目していきたいですね!

 

 

今日はちょっと長くなりました。お付き合いありがとうございました!

 

悪魔のようなあいつ

ちなみにParaviで全編配信されています!

www.paravi.jp

 

ああ爆弾」はAmazonPrimeVideoで見ることができます。